悪夢のような東日本大震災から今日で丸一年。
今回は、震災から三ヶ月後となる昨年6月に、復興支援として訪れた宮城県東松島市において自分が目の当たりにした光景を、当時の記録として時系列にて掲載します。
昨年6月、被災現況調査員として国土交通省より任命。
日本三景のひとつである松島を保有する宮城県東松島市へ到着。
初日は移動のみの為、そのまま旅館へ。部屋から望む夕暮れの松島。
2日目はJR仙石線の陸前大塚駅から。幸いこの一帯は被害は少なめだった。
超低空飛行で上空を通過する、捜索活動中の自衛隊ヘリ。
宮戸島から石巻湾を挟んだ向こう側に石巻市街地が。
3日目はJR東名駅から。構内周辺はレールが撤去されていた。
揺れの凄まじさを物語る大規模な落石。この辺りは岩場が数多くあり危険。
コンビニ。まるで荒らされたかのように破壊されたタバコの自販機が印象深かった。
東名運河越しに見えた崩落寸前の民家。松の木も塩害で赤茶けた姿に。
4日目はJR野蒜駅近くから。線路の異様な曲がり具合に背筋が凍る。
野蒜小学校付近。根元からなぎ倒されている電柱。よく見ると奥にもう2本。
海岸から1.5km以上離れた民家の惨状。ここでも2m近く浸水していたという。
明日は、甚大な被害を受けたとされる東名運河の向こう岸を調査。
5日目。野蒜駅正面の橋から向こう側には、あったハズのものが無かった。
住宅地があったとされる地域に残るは瓦礫の山々。目を覆いたくなる光景であった。
海のように見えても、本来ここは田園地帯。1m以上の地盤沈下により海水が流入。
場所は変わり、野蒜北側に位置する宇津・小原地区へ。ここも潮の臭いが酷い。
上記のアーチ状高架上から北を望む。この辺りが津波の最奥部とのこと。
6日目はJR野蒜駅から。目の錯覚かと思わせるホームおよび標札の歪み。
ホーム全景。架線が中央から折れ曲がり、地面に接していた。支柱は見当たらず。
野蒜駅東側の踏切から駅方向を撮影。土砂と瓦礫の山でレールすら見えない状態。
野蒜駅より奥へ行った所の住宅地。基礎から引き剥がされ道路にはみ出た住宅。
7日目。東名駅から南の住宅地。地盤沈下により潮位変動に伴い道路に海水が流入。
身を挺して最後まで住民に避難を呼び掛け続けた英雄の方々が乗っていた消防団の車両。辛い。
場所は変わり、再び宇津地区へ。一人ぼっちで夕暮れに佇む、放置状態のJR仙石線。
最後はJR野蒜駅の夕焼け姿。この駅に再び列車が往き来する日がやって来ると信じて。
被災地の方々に、心よりお見舞いと一刻も早い復興をお祈り申し上げます。